2011年5月4日水曜日

小林達雄著「縄文の思考」紹介

            小林達雄著「縄文の思考」(ちくま新書、2008)

 テキスト「ジオパークについて」の「6新しい文明の原理、共生」の参考引用資料である小林達雄著「縄文の思考」を紹介します。

1 諸元
著者:小林達雄
書名:縄文の思考
発行:筑摩書房
発行年月日:2008年4月10日
体裁:新書本(18.8×10.8×1.6cm)213ページ
ISBN-13: 978-4480064189

2 目次
まえがき
1章 日本列島最古の遺跡
2章 縄文革命
3章 ヤキモノ世界の中の縄文土器
4章 煮炊き用土器の効果
5章 定住生活
6章 人間宣言
7章 住居と居住空間
8章 居住空間の聖性
9章 炉辺の語りから神話へ
10章 縄文人と動物
11章 交易
12章 交易の縄文流儀
13章 記念物の造営
14章 縄文人の右と左
15章 縄文人、山を仰ぎ、山に登る
結びにかえて
謝辞

3 「まえがき」抜粋
著者は「まえがき」で、縄文人の哲学思想は、時空を超えて人間に等しくかかわる現在的意味を問うものであるということを述べています。これが、著者がこの本で表現したかった事柄であると考えます。その部分について抜粋しました。

(前略)
とりわけ、縄文人の遺跡や遺構や遺物のいちいちを根掘り葉掘り知ることよりも、縄文人の心、いわば哲学思想に接近を試みたのであった。とにかく縄文人の影を追い求めているうちに、気がついてみれば、それは私自身を見つめ直すことであり、さらに人間について考えることでもあった。
こうして、縄文人の哲学思想は、過去に存在した事実というよりも、実は己はもとより、時空を超えて、人間に等しくかかわる現在的意味を問うものである、ということを知るのである。ここに、改めて縄文人との対話が、興味の赴くにまかせた身元調査なのではなく、真正面から向き合って、共に批判しながら進むべき人間学の道につながるものであることを思う。だからこそ、この一巻で終わるのではなく、将来にも続けられねばならないのである。

4 私のメモ
 テキスト「ジオパークについて」では小林達雄「縄文の思考」について、ハラ、ムラ、イエなどの空間的概念、縄文人の生態系的調和を崩さない生き方「縄文姿勢方針」などに着目して引用・参考にしています。このような概念や生き方について、この本を読むことにより理解を深めたいと思います。
 なお、私の趣味ブログ「花見川流域を歩く」でも縄文時代に興味が生まれつつあります。縄文時代から花見川が印旛沼(広くは香取海)と東京湾を連絡する特別な交通ルートであったなどとの想像もしています(2011年5月3日記事「古代の『印旛沼-東京湾』連絡幹線としての花見川」)。そちら方面からもこの「縄文の思考」内容に好奇の目を向けています。

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